真水で対応!診療報酬改定の新ルールはこうなる?【シンプルにわかる医療とお金】


おはようございます☀️ももんがパピです。今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。


💴 今日のテーマに込めた想い

「診療報酬の改定」──ニュースで聞いても、正直ピンとこない言葉かもしれません。
でも実はこれ、“私たちの命を守る仕組みが、ちゃんと続くかどうか”という、とても大事な話なんです。

今回取り上げるのは、日本医師会の松本吉郎会長が語った
「物価やお給料の上昇に遅れずに対応できる新しい仕組みを作るべきだ」という提案。
一見むずかしそうに見えますが、パンダ君とハムスターちゃんの会話を通して、
“医療のお金って、どうやって動いているの?”を、やさしくひも解いていきます。

この記事を皆さんに紹介したいと思った理由は、次の3つです。


✅① 「診療報酬=病院の給料」を生活の感覚で理解してほしいから

診療報酬は、病院やお医者さんが診療したときに国から受け取るお金。
つまり、病院の“お給料”のようなものです。
電気代や人件費が上がっても診療報酬が変わらなければ、病院は赤字に。


この記事では、パンダ君とハムスターちゃんのやりとりを通して、
「医療費の仕組み=生活の仕組み」としてイメージできるようにしています。


✅② “タイミング”の問題が、医療の未来を左右するから

診療報酬は2年に1回しか見直されません。
でも物価は毎月のように上がる。
つまり、「2年に1回のルール」では、現実に追いつけないのです。


この記事では、松本会長が提案した
「2年間分を見すえて上げる案」と「2年目にも上げる案」をわかりやすく紹介し、
「医療を守るには、スピードも必要なんだ」と気づけるようにしています。


✅③ “真水”という言葉の意味を、日常のお金で感じてほしいから

政治やニュースでよく聞く“真水(まみず)対応”。
でも実際は何を意味するのか、わかりにくいですよね。


この記事では、“お小遣いの例え”を使って、
「削って回す」ではなく「ちゃんと足す」ことの大切さを伝えています。
つまり、「数字の話」ではなく「誠実なやりくりの話」として理解できる内容です。


また、本記事の引用元は以下になっております。

・タイトル:日医・松本会長 26年度診療報酬改定「いわゆる“真水”での対応が必要」 消費税の増収分活用を訴え

・URL:https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=78350


こんなニュースをわかりやすく解説します

2025年10月1日のニュース
日本医師会の松本吉郎会長が会見で、「2026年度の診療報酬の改定では、物価やお給料が上がった時にちゃんと対応できる“新しい仕組み”を作るべきだ」と話しました。

診療報酬というのは、お医者さんや病院が患者さんを診たり治療したりしたときに、国からもらえるお金(医療費の元になるお金)のことです。これは2年に1回だけ見直されるルールになっています。

でも最近は、物価(いろんなモノの値段)や賃金(働く人のお給料)がとても早いペースで上がっています。2年に1回の見直しだと「追いつかない!」という問題が出てきてしまいました。

そこで松本会長は次の2つの案を出しました。

  1. 2年間を見すえて、最初から多めに改定しておく案
  2. 2年目(奇数年)にも、基本の診療料だけは追加で上げる案

しかも、このお金は「真水(まみず)」で対応すべきだ、と言っています。真水とは、どこかを削って回すのではなく、純粋に“新しく足す”という意味です。


診療報酬ってなに?

ここで少し整理してみましょう。
診療報酬は、みんなが病院で診てもらったときに払う「窓口負担(3割とか1割とか)」と、残りを国や保険が負担する仕組みの中で決まっています。つまり診療報酬が上がると、病院のお財布に少し余裕が出る反面、国の医療費も増えるということです。


事例でイメージしてみよう

ここでパンダ君とハムスターちゃんが登場します。

病院パンダクリニックの悩み

パンダ君は「パンダクリニック」という病院を経営しています。最近、電気代もごはん代もぐんぐん上がっていて、職員のお給料も上げてあげないと生活が苦しくなってしまいます。

パンダ君:「うーん…去年と同じ診療報酬だと、病院のお金が足りなくなっちゃうよ。お医者さんも看護師さんも頑張ってるのに、これじゃあ続けられない…」

ハムスターちゃんの質問

そこにハムスターちゃんがやってきました。

ハムスターちゃん:「パンダ君、診療報酬って2年に1回見直されるんだよね? だったらもう少し待てばいいんじゃないの?」

パンダ君:「それがね、2年に1回だから“次の見直し”までの間に物価がもっと上がっちゃうと、病院が耐えられないんだよ。だから“2年目も対応する仕組み”を作らないと、倒産しちゃう病院が出てきちゃうんだ。」

2つの新しい仕組み

ハムスターちゃん:「じゃあ、どうしたらいいの?」

パンダ君:「松本会長が言っていた2つの仕組みがあるんだよ」

  1. はじめから2年間分を見すえて、診療報酬を決める
    → つまり、2026年の改定のときに2027年のことも考えてお金を上乗せしておく。
  2. 2年目にも改定を行う
    → 2027年にも追加の診療報酬を上乗せする。薬の値段(薬価改定)みたいに、毎年調整するイメージだね。

ハムスターちゃん:「なるほど~! でも、そのお金ってどこから出すの?」

パンダ君:「そこが“真水”っていう考え方なんだ。どこかの予算を削って回すんじゃなくて、税金や保険料の増えた分を新しくあてるんだよ。」


どうして“真水”が大事なの?

例えばハムスターちゃんのお小遣いが毎月1000円だとします。でも物価が上がってジュースが150円から200円になったら、同じ1000円でも買える数が減りますよね。

もしお母さんが「お菓子代から50円削ってジュース代に回しなさい」と言ったら、全体ではお小遣いは増えていません。これが「真水じゃない対応」です。

一方で「お小遣いを1200円に増やすよ」と言ってくれたら、ちゃんと物価に対応できますよね。これが「真水で対応する」という考え方です。


今後どうなるの?

日本ではこれからも物価や賃金が上がると予想されています。もし医療費が追いつかなければ、病院は赤字になってしまい、働く人のお給料も上げられません。すると医師や看護師が辞めてしまい、地域の医療が成り立たなくなる危険があります。

パンダ君:「だから今こそ、新しい仕組みでちゃんと対応しないと、ぼくたちの健康を守る病院がなくなっちゃうんだ。」

ハムスターちゃん:「そっか! 私たちが安心して病院に行けるのは、診療報酬っていう仕組みがしっかりあるからなんだね!」


まとめ

  • 診療報酬は、病院やお医者さんの「お給料のもと」となる国のお金の仕組み。
  • 2年に1回の見直しだけだと、インフレ(物価や賃金の上昇)に追いつけない。
  • 松本会長は「2つの新しい仕組み」で対応を提案した。
    1. 最初から2年間分を見すえて改定する案
    2. 2年目にも追加で上げる案
  • 財源は「真水」、つまり純粋に新しく用意したお金で対応する必要がある。