「2026年の薬価改革ってなに?小学生にもわかるパンダ君とハムスターちゃんの解説」
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こんなニュースをわかりやすく解説します
2025年10月1日のニュース
「くすり未来塾」という団体が、2026年度(令和8年度)の薬の値段の決め方(薬価制度)の改革について意見を出しました。
ニュースでは「イノベーション評価はまだ終わっていない」とか「類似薬効比較方式」とか、むずかしい言葉が出てきます。今日はそれを、小学生でもわかるように説明していきます。
1. 薬の値段ってどうやって決まるの?
お薬の値段(薬価)は、スーパーみたいに「自由につける」わけではありません。国が「この薬は1錠○○円」と決めます。
なぜかというと、みんなが病院や薬局で公平に薬を使えるようにするためです。
でも、この値段の決め方にはルールがあり、そのひとつが「類似薬効比較方式」です。
2. 類似薬効比較方式とは?
これは、「似たような薬があるなら、その薬の値段を基準に決めよう」というやり方です。
たとえば、パンダ君がかぜをひいて薬をもらうとします。
- すでにある「かぜ薬A」が1錠100円。
- 新しく出た「かぜ薬B」も、成分や効き方が似ているなら「じゃあ同じくらいの値段にしましょう」。
これが類似薬効比較方式です。
3. でも、問題もある!
最近は「細胞を使った治療」や「遺伝子を使った治療」みたいな、まったく新しいタイプの薬が出ています。
たとえば「CAR-T療法」というがんの治療は、自分の細胞を取り出して改造して戻す…というすごい方法。
これを、従来の薬と「似てるかどうか」で値段を決めるのはムリがありますよね。
だって、錠剤の薬と「自分の細胞を加工して戻す治療」を「同じようなもの」と比べるのはおかしいからです。
4. パンダ君とハムスターちゃんの事例で考えよう
ここで例を出しましょう。
ある日、パンダ君が体調を崩しました。
お医者さん「パンダ君には、今までの薬でも効くけど、新しい細胞治療もあるよ」
パンダ君「どっちがいいの?」
お医者さん「新しい治療はもっと効果が出るかもしれない。でも高くなる可能性もある」
すると横から、ハムスターちゃんが言いました。
「比べ方を工夫しないとダメだよね。似てるかどうかじゃなくて、どれくらい良くなったかを見て値段を決めるべきじゃない?」
そう、これが今回の「くすり未来塾」の提案なんです。
5. 世界ではどうしているの?
海外では、新しい薬の評価に「間接比較データ」を使うこともあります。
たとえば、薬Aと薬Bが直接比べられなくても、「薬Aと薬C」「薬Bと薬C」のデータを組み合わせて、「じゃあ薬Aと薬Bではこう違う」と判断するのです。
パンダ君「なるほど!AとBを直接比べなくても、Cを通じて比べられるんだね」
ハムスターちゃん「そうそう。算数の連立方程式みたいだね」
6. 高い薬=医療費が上がる?
ニュースでは「高額な薬は医療費を上げる」とよく言われます。
でも実は、ジェネリック(後発薬)が増えたり、古い薬の値段が下がったりしていて、最近は薬のせいで医療費が爆発的に増えているわけではありません。
例として、抗がん剤「オプジーボ」は最初とても高い薬でした。でも、使う人が増えるごとに何度も値段が下げられています。
パンダ君「え!すごく下がったんだ!」
ハムスターちゃん「でも下がりすぎると、会社が新しい薬を開発する意欲がなくなっちゃうかもしれないよ」
だから「必要に応じて再評価しよう」という議論も出てきているのです。
7. インフレの時代に薬の値段をどうする?
もうひとつ大事なのは「インフレ」です。
電気やガスはインフレに合わせて値上げできるけど、薬はそう簡単にはできません。
製薬会社から薬を仕入れる卸売業者も、燃料費や人件費が上がって大変。でも薬の値段を自由に上げられないので、サービスを減らしてしのいでいるそうです。
(たとえば、配達回数を減らす、在庫を少なくするなど)
パンダ君「インフレでお弁当も値上がりしてるのに、薬は上げられないなんて不思議だね」
ハムスターちゃん「うん。だから薬の世界でも“インフレに対応できる仕組み”が必要なんだよ」
8. まとめ
今回のニュースのポイントを整理します。
- 薬の値段は国が決める
- 類似薬効比較方式は限界がある
→「似ているか」ではなく「どれくらい良くなったか」で判断するべき - 世界では間接比較データも活用している
- 薬の値段を下げすぎると開発意欲がなくなる危険
- インフレ時代に対応できる仕組みも必要
9. パンダ君とハムスターちゃんの会話でラスト
パンダ君「つまり、新しい薬を正しく評価して、患者さんが安心して使えるようにしつつ、薬を作る会社も続けて研究できるようにすることが大切なんだね」
ハムスターちゃん「そうそう!薬の値段って、ただの数字じゃなくて“未来の医療をつ

