「高額療養費だけじゃ守れない!“低価値医療”をアボイドせよ」


2025年9月のニュース

1. 高額療養費制度ってなに?

日本では病院に行ったとき、ふつうは医療費の1~3割を自分で払います。
でも大きな手術をしたり、高い薬を使ったら、すぐに何十万・何百万になりますよね。

そんなときに登場するのが高額療養費制度
これは「払える額の上限を決めて、それ以上は払わなくていいよ」という仕組みです。

たとえば100万円の医療費でも、本来30万円払うところが、制度のおかげで8万7千円くらいで済む。
つまり「命がかかった時に家計が破綻しないための安全ネット」なんです。


2. でも課題もある

ただ、この制度にも問題があります。
学者さんやお医者さんが言うには、

  • 「みんな“どうせ上限があるし”と考えて、医療のコスト意識が薄れている」
  • 「お金に余裕がある人もない人も同じ上限だと不公平になる」

つまり、「命は大事、でも財布も大事」問題が出ているんです。


3. 「低価値医療」を減らそう

ここで出てきたキーワードが 低価値医療
これは「効果がほとんどないのに、保険でお金が使われている医療」のこと。

例えるなら、

  • 風邪なのに抗菌薬(効かないのに出されていた)
  • 腰痛で牽引(昔はよくあったけど、効果がないと分かっている)
  • 頭痛で脳波検査(必要性が薄い)

これらは「お金をドブに捨ててる」ようなもの。
だから「ここには保険を使わないようにしよう」という議論が出てきているんです。


4. 超高額薬のジレンマ

さらに問題なのが「新しい高額薬」。
命を少し延ばせるだけで、1か月数百万円。

今は高額療養費制度があるから患者さんは少ない額で済みます。
でもその分、国や保険が巨額の負担を背負っている。

お医者さんからすると「お金の心配をせずに薬を出せる」のは良いこと。
でも「たった数か月の延命のために何千万円…」と考えると、社会全体のお財布はもたないわけです。


5. じゃあどうすればいい?

学者さんやお医者さんの意見はこうです。

  • 高額療養費だけで医療費をコントロールするのは無理
  • 不要な医療(低価値医療)は保険から外す
  • 高額薬は「全部OK」ではなく、保険の対象を考え直す
  • 「現役世代の負担を減らす」=他で税金や自己負担を増やすことになる、という事実を国民にちゃんと説明すべき

6. 学校で例えると…

学校で「給食費が高い」と騒ぎになったとき、

  • 本当に必要な牛乳やご飯代は守る
  • でも「ほとんど残されるプリン」にはお金をかけない
  • アレルギーがある子には特別対応
  • 学年によって負担を少し変える

こういう調整をしないと、給食費そのものが破綻しちゃう。
医療費もまったく同じで、「全部守る」だけじゃ続かないんです。


まとめ|医療費のアボイドとは?

高額療養費制度は「命を守る最後の砦」。
でもそれに頼りすぎれば、国全体の財布が破裂します。

だからこれからは、

  • 効果の薄い医療はアボイド(避ける)
  • お金の使いどころを見直す
  • 国民みんながコスト意識を持つ

ことが大切です。

今日の教訓:
健康はもちろん大事。でも“お金の無駄づかい医療”はアボイド!