💊薬局で「今日は〇〇ですか〜?」って毎回聞かれる理由|薬代の“謎の加算”のカラクリ



「薬、たっか!!」とレシート見て絶句したこと、ありませんか?

「え、ジェネリックにしたのに1,500円?薬3日分だよね?」
「“薬剤服用歴管理指導料”?なにそれ初耳」
「血圧聞かれただけで追加料金?」

…はい、すべて事実です。

薬局で支払う金額には、「薬の値段」だけでなく、いろんな“点数”の合算が乗っかっています。
この「点数制」、じつは調剤報酬と呼ばれる仕組みで、私たちが見えないところでコツコツ加算されているんです。


🧾薬の代金は「薬の値段」+「技術料」

まず、レシートをよく見てみましょう。
そこには、「調剤基本料」「薬剤服用歴管理指導料」「後発医薬品体制加算」など、横文字と点数の嵐!

■ある日の明細(例)

  • 調剤基本料:42点(420円)
  • 薬剤服用歴管理指導料:76点(760円)
  • 後発医薬品体制加算:22点(220円)
  • 薬価(薬の値段):180点(1,800円相当)
    →合計:約3,200円(3割負担で960円)

…え?指導された覚え、ないけど?
という気持ちはわかります。でも、これが保険診療の世界。“説明したことにしておく”文化が許されている(!?)側面も。

薬剤服用歴管理指導料は、薬局で薬をもらうときに薬剤師さんが服薬状況や副作用、飲み合わせなどを確認・説明してくれることで発生する料金です。ただし、例えば「お薬手帳を持ってこなかった」「3ヶ月以上薬局に来ていない」などの場合は、点数が変わったり、場合によっては算定されないこともあります。また、同じ薬局で短期間に何度ももらう場合や、単なる薬の受け取りだけでは対象外になることも。つまり、薬剤師によるしっかりした服薬管理や指導が行われたときにだけ発生する料金です。

この手数料、断れるか今度 通院した時に試してみようと思います。1回の通院で760円✖️30%✖️12ヶ月=約3,000円が年間の費用。それをよしとするか、なしとするかはあなた次第。


💬「血圧どうですか〜」の裏には点数あり

薬局でこう聞かれたこと、ありませんか?

  • 「血圧どうですか?」
  • 「最近、体調に変わりはないですか?」
  • 「今日のお薬はいつもの通りでよろしいですか?」

これ、ただの会話じゃありません。
“聞いた”という記録を残すことで点数(加算)になるんです。

この加算、たとえば「服薬情報等提供料」や「服薬期間中のフォローアップ加算」など、名前がどれも長すぎ問題。
でも一言で言えば、あなたの話を聞いた=業務した=点数ゲット!というシステムなんですね。


🐿️たとえ話:薬局は“スキルのあるコンビニ”

薬局を「コンビニ」と思っている人、いませんか?
好きなもの(薬)を出してもらって、お金を払って帰る。はい終了!

…実は、薬局は「資格を持った人が“指導”や“チェック”をしてくれるお店」なんです。
いわば“管理栄養士付きのローソン”みたいなもんです。

しかもこの管理栄養士さん、毎回「このおにぎり、塩分多いですよ?」「最近体重どうですか?」と聞いてくる。
それを記録して、健康管理指導したことにして、国から補助(点数)をもらう──そんな構図です。


🧠で、その加算って断れるの?

ここが一番気になるところ。
「加算って、こっちで選べないの?」という疑問。

▶基本的に“選べません”が…

  • 加算の大半は薬局側の裁量で自動的に適用されます
  • 一部、患者の同意が必要な加算もあります(例:かかりつけ薬剤師加算など)
  • 「この加算いらないです」と伝えても、システム上は止められないことが多い

ただし、「なんでこれ取ってるの?」と確認することはできます
納得いかないときは、「今後はなるべく簡単な説明で」と伝えるのも一案です。


🤖薬局の「加算ロボット化」問題

加算が“取れるから”という理由で、毎回同じやり取りを機械的にしている薬局もあります。

たとえば:

薬剤師「今日はお変わりないですか〜」
患者 「はい、いつも通りです」
薬剤師「ではこちらのお薬を…」

この会話、ほぼテンプレです
で、テンプレでも「問診・指導をした」として加算ゲット!

っていうか、その加算を前提に薬を渡していない???薬を渡すのと、会計って同時ですよね・・・。ということは、すでに加算前提の行動なんでしょうね。

もちろん、真面目に丁寧にやってくれてる薬剤師さんもいます。
でも「もはや加算マシン」と化しているケースも、残念ながらゼロではありません。

取れるところは取ってやろうというのは患者目線ではないですよね。この加算、いろいろあるので今度別の投稿で話したいと思います。


🐘生活習慣病の人は“毎月この加算地獄”

糖尿病、高血圧、脂質異常症など、毎月の薬が出る人にとっては、

「毎回同じ説明されて、同じ加算取られるの、地味に痛い…」
「むしろ薬局変えたら安くなったんだけど?」

という声も。

薬局によって、加算の取り方には“個性”があるんです。
「なんかここ高いな…」と思ったら、別の薬局に処方箋を出すのも手
これ、意外と効果あります。


💡損しないための「3つのヒント」

  1. レシートはちゃんと見る!
    • 「何に点数が付いているか?」を知るだけで賢くなれます
  2. 医師に「90日分まとめて出せませんか?」と相談
    • 処方箋の回数を減らすだけで、薬局に払う回数も減る!
  3. 薬局を変えてみる
    • 同じ薬でも、“加算の考え方”が違う場合もあります

⚠️かかりつけ薬剤師、便利だけど加算大!

最近、「かかりつけ薬剤師制度」が注目されています。
これは特定の薬剤師さんがあなたの服薬管理を一手に引き受けてくれる仕組み。

でも…
月1回の服薬指導に【70点】(=約700円)かかります。
しかも“毎月”です。

便利だけど、毎月固定費が増える感覚なのがネック。
「この人に相談したい」と本当に信頼できる薬剤師さんなら◎ですが、なんとなく登録すると後悔することも。

この辺り、処方箋を持って行って、真面目に相談したいです、とか、毎度ルーティンなので相談したくないですとか、そういうニーズを汲み取ってもらえるといいなと思います。


📌まとめ:薬局でも、賢く選ぶ時代へ

「薬局は選べないもの」
「薬代は仕方ないもの」

そう思い込んでいませんか?

実は、“薬をどこでもらうか”“何をどこまで聞かれるか”で、毎月の医療費がじわじわ変わるんです。
特に生活習慣病で通院している方は、月1,000円の違いが1年で12,000円にも!

見えないところで増える“医療の固定費”──
明細をちゃんと見るだけでも、そのムダに気づけるかもしれません。


🌱締めの一言:レシートの「点数」は、あなたの“医療履歴”

薬局のレシート、ただの紙じゃありません。
そこには、あなたの健康状態・お金の流れ・そして制度のリアルが詰まっています。

次に薬をもらったとき、ちょっとだけ立ち止まってみてください。
「これは必要?」「この薬局、合ってる?」

それが、家族と自分の医療費を守る第一歩になるかもしれません。