🧬【ノーベル賞×がん免疫】大阪大・坂口教授と塩野義製薬が挑む「制御性T細胞Treg」を標的にした新薬の未来をわかりやすく解説!
Contents
🐼ヘルスケアとお金に関わる難しいことをシンプルに解説します
おはようございます☀️ももんがパピです。今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。
🩷今日のテーマに込めた想い
今日のテーマは、「ノーベル賞がつなぐ“がん免疫”の新しい未来」です。
ニュースで「大阪大の坂口志文教授がノーベル賞受賞!」と聞いた方も多いと思います。坂口先生は、私たちの免疫の“ブレーキ役”である「制御性T細胞(Treg)」を発見したことで知られています。
このTregの働きをうまくコントロールできれば、免疫が暴走する自己免疫疾患を抑えることも、逆にがんの免疫を強めることもできます。
つまり──
「免疫のアクセルとブレーキを操れる」時代が、いよいよ現実になりつつあるのです。
そして今回注目なのが、塩野義製薬が開発している新しいがん治療薬「S-531011」。坂口教授の研究が基盤になっており、日本発の画期的ながん免疫薬として、世界が注目しています。
今日はそんな“がん免疫の新しい扉”について、パンダ君とハムスターちゃんがわかりやすくお話しします。
✅3つの要点
✅① 「免疫のブレーキ=Treg」をどう使うかが勝負の鍵
私たちの免疫には「攻撃(アクセル)」と「抑制(ブレーキ)」の両方があり、バランスが大切です。がんはこのブレーキ機能を悪用して免疫から隠れようとします。坂口教授の発見した「Treg」を標的にすることで、このブレーキを外し、体の免疫を“再びがんと戦える状態”にする──これが新薬の狙いです。
✅② 塩野義製薬の挑戦:低分子から抗体医薬へ
塩野義はこれまで、風邪薬や抗菌薬など「低分子医薬」が得意でした。今回はその常識を超え、初めて本格的な「抗体医薬」に挑戦しています。大阪大学との共同研究で、がんの中に多く存在するTregだけを狙い撃ちする「CCR8」という分子を見つけたことが突破口になりました。
✅③ “ノーベル賞研究”が患者に届く未来をつくる
研究から臨床へ──。坂口教授の発見は、すでに塩野義の臨床試験(フェーズ1・2)でがん患者さんに応用されています。免疫の暴走を防ぎつつ、がんだけに免疫を集中させる「ちょうどいい治療」が目指されています。これが成功すれば、日本発の免疫療法として世界のがん治療を変える可能性があります。
🩺メディマネブログ本文
こんなニュースをシンプルにわかりやすく解説します
📅2025年10月24日のニュース
『ノーベル賞受賞の大阪大・坂口特任教授が関与、「塩野義製薬」が開発中のがん治療薬とは?』(ダイヤモンド編集部)
🧬がん免疫の新しい考え方
🐼パンダ君:「ハムちゃん、がんって“免疫がサボってる”状態って知ってた?」
🐹ハムスターちゃん:「サボってる!? 免疫さん、ちゃんと働いてよ〜!」
パンダ君が言う「免疫のサボり」は、実はがんが「制御性T細胞(Treg)」という“免疫のブレーキ”をうまく利用して、攻撃を防いでいる状態のこと。
Tregは本来、私たちの体を守る大切なブレーキ役。でも、がん細胞が「ブレーキばかり踏ませる」ように仕向けると、免疫は攻撃できなくなってしまうんです。
そこで塩野義製薬が考えたのが、「がんの中だけでTregを減らす」仕組み。
つまり──
🔹正常な免疫はそのまま
🔹がんの周囲にいる“邪魔なTreg”だけ除去
これが、新薬「S-531011」の基本戦略です。
💊薬のターゲットは「CCR8」という分子
🐹ハムスターちゃん:「でも、どうやって“がんのTreg”だけを見分けるの?」
🐼パンダ君:「いい質問だね! そこが坂口先生たちのスゴい発見なんだ!」
大阪大学の研究チームが見つけたのは、CCR8という分子。
これはがん組織のTregにだけ多く出てくる“目印”なんです。
「S-531011」はこのCCR8にピタッと結合し、がんの中のTregだけを狙い撃ち。結果として、体の免疫を再び活性化し、がんを攻撃できるようにする──まるで「免疫の再起動ボタン」みたいな薬なんです。
🌍世界の研究と日本発の強み
中外製薬は「自己免疫疾患」に向けてTregを増やす研究を、
アステラス製薬は「炎症性疾患」に向けてTregを誘導する研究を進めています。
一方で塩野義は、「がんのTregを減らす」方向。
つまり、同じTregでも使い方が真逆なんです。
🐼パンダ君:「同じ細胞を“増やすか減らすか”で、治せる病気が変わるって面白いよね」
🐹ハムスターちゃん:「まるで料理みたい! 塩を増やすと甘みが引き立つ、減らすと別の味になる、みたいな!」
確かにその通り。免疫のさじ加減こそ、医療の未来を左右するんですね。
💰患者さんにとっての“お金のメリット”
「がん治療=高額」というイメージがありますよね。
でも、もしこの薬が従来の抗がん剤より副作用が少なく、入院期間を短縮できるなら、医療費全体を抑える可能性もあります。
さらに、抗体医薬として効果が高ければ、治療回数が減り、結果的に患者さんの経済的負担も軽くなるかもしれません。
🐹ハムスターちゃん:「体に優しくて、お財布にも優しいがん治療なんて、夢みたいだね!」
🐼パンダ君:「うん。でも、その“夢”を現実にしようとしてるのが、今の日本の研究者たちなんだよ」
🔮未来への希望
坂口教授のノーベル賞は、単なる“名誉”ではありません。
それは、研究室から患者さんのベッドサイドまで──
日本のサイエンスが「人の命を変える」道筋を作った証です。
🐼パンダ君:「ハムちゃん、医学の進歩ってね、研究者の“地味な努力”の積み重ねなんだよ」
🐹ハムスターちゃん:「うん。だからこそ、私たちも“応援する側”として、ちゃんと知っておきたいね」
また、本記事の引用元は以下になっております。
・タイトル:ノーベル賞受賞の大阪大・坂口特任教授が関与、「塩野義製薬」が開発中のがん治療薬とは?開発と薬理研究のキーマン2人が明かす「新薬の画期性と患者メリット」
・URL:https://diamond.jp/articles/-/375485

