🏥病院の赤字が4倍!? パンダ君と考える“医療のお金のピンチ”


🐼ヘルスケアとお金に関わる難しいことをシンプルに解説します。
おはようございます☀️ももんがパピです。今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。


🩷今日のテーマに込めた想い

今日のテーマは「病院経営の危機」。
……と聞くと、「あ、それって病院の話でしょ?私たちには関係ないかも」と思う方もいるかもしれません。
でも実はこれ、私たちの“命と安心”を支える仕組みが危なくなっているという話なんです。

日本医師会が行った調査によると、2025年の病院経営はまさに“非常事態”。
物価の上昇、人手不足による人件費の高騰、そしてコロナ関連補助金の終了によって、病院の赤字が“4倍”に膨れ上がっているというのです。

パンダ君もハムスターちゃんも、「え!? そんなに!?」とびっくりしていました。
ニュースで「医療崩壊」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、今回はその“足音”が聞こえてきたような内容です。

とはいえ、難しい数字ばかり並んでも分かりづらいですよね。
そこで今日は、「病院の赤字が増えるって、どういうこと?」「それって私たちの生活にどう関係あるの?」という疑問を、パンダ君とハムスターちゃんと一緒に、生活者の視点でかみくだいて考えてみたいと思います。


✅3つの要点

✅①「病院の赤字」=お医者さんが儲かってないというより、“地域の安心”が削られているサイン
病院が赤字になると、「あれ、医療の質が下がるのかな?」と心配になりますよね。でも本質は「利益」よりも「続けられる仕組み」。電気代・人件費・医療材料が上がっても、診療報酬(病院が国から受け取るお金)がほとんど変わらないため、続けるのが難しくなっているんです。

✅② 医療の“値段”は自由に上げられない仕組み
パン屋さんが小麦粉の値上げでパンの値段を上げられるように見えて、病院はそうはいきません。医療の値段(診療報酬)は国が決める“公定価格”。つまり、物価が上がってもすぐには対応できないのです。この仕組みが日本の“安心”を守ってきた一方で、今は病院の首をしめる要因にもなっています。

✅③ 「医療を守る=お金の再配分を考える」という未来のテーマ
今のままだと、“地域医療が消えていく”危険があります。でも逆に言えば、私たちが「どんな医療を、どこで、どんな形で受けたいか」を考え直すチャンスでもあるのです。補助金や報酬制度をどうデザインすれば“持続可能な医療”になるのか――それがこれからの課題です。


🩺メディマネブログ本文

「こんなニュース」をわかりやすく解説します。


📅2025年10月23日のニュース

日本医師会「病院緊急経営調査」結果:経常利益の赤字が4倍に。1施設あたりマイナス1億640万円。


🐼パンダ君:「ハムスターちゃん、ニュースで“病院の赤字が4倍”って言ってたけど、どういうことなの?」

🐹ハムスターちゃん:「えっ?病院っていつも混んでるのに、なんで赤字なの!?」


🩶ももんがパピ:
うん、そこが今回のポイントなんです。
ニュースによると、日本医師会が調べた結果、全国の病院の**経常利益(つまり経営の最終的な黒字・赤字)**が、前年より4倍も悪化しているそうです。
1つの病院あたり、約1億円の赤字。まさに「病院の財布がスッカラカン状態」です。


🐼パンダ君:「そんなに!? でも、原因は何なの?」
🐹ハムスターちゃん:「お医者さんの給料が高いから…とか?」

🩶ももんがパピ:
ううん、違うんです。
実は、病院の“出費”がどんどん増えてるのに、“収入”が増えていないのが一番の問題。

たとえばね、

  • 給与費(スタッフのお給料)が+2.5%
  • 医療材料費が+4.8%
  • 委託費(清掃や人材紹介など)が+3.9%

…って感じで、どんどん上がっているんです。
でも診療報酬(病院が国からもらえるお金)は、ほとんど据え置き。
つまり「支出だけ増えて、収入は増えない」。そりゃ赤字にもなりますよね。


🐼パンダ君:「じゃあ、なんで診療報酬を上げないの?」
🐹ハムスターちゃん:「パン屋さんなら“値上げします”って言えるのにね」

🩶ももんがパピ:
その通り!
でも医療は“自由価格”じゃなくて、国が定める公定価格
だから簡単には上げられないんです。

しかも今年(2025年)は、コロナのときに出ていた**補助金(病院への支援金)**がなくなりました。
日本医師会の城守理事も「補助金がない状態だと、今の診療報酬では病院経営が成り立たない」とコメントしています。

つまり、

「助けの浮き輪が外されたのに、海は荒波のまま」

そんな状況なんですね。


🐼パンダ君:「じゃあ、このままだとどうなるの?」
🐹ハムスターちゃん:「病院が減っちゃう…?」

🩶ももんがパピ:
そう、その可能性があるんです。
もし赤字が続けば、病院は人を雇えない・設備を維持できない・夜間救急を縮小するなどの決断を迫られます。

実際、調査では

  • 国立病院の92.5%
  • 公立病院の96.6%
  • 医療法人でも63.9%

が赤字なんです。
これってつまり、「どこも苦しい」ってこと。
地域医療を支える病院が減れば、私たちの“かかりつけ先”や“救急の受け皿”も減る。
だからこそ、日本医師会は国に向けて「早期の補助金再開」や「診療報酬の見直し」を強く求めているわけです。


🐹ハムスターちゃん:「うーん……でも国のお金も限られてるし、どうすればいいのかな?」
🐼パンダ君:「たしかに、全部にお金を出すのは難しいよね」

🩶ももんがパピ:
いい質問ですね。
医療は“税金”と“保険料”で成り立っています。
だから、お金を増やすには「どこかから回す」しかない。

でもここで大事なのは、「お金をどう使うか」の優先順位。
たとえば、

  • 過剰な検査や投薬を減らす
  • ICTやAIを使って人手不足を補う
  • 地域の小規模病院が“連携して生き残る”仕組みをつくる

こうした効率化と再分配が、今まさに求められています。


🐼パンダ君:「なんだか“医療も経営”なんだね」
🐹ハムスターちゃん:「そう考えると、私たちの“健康保険”も会社の決算書みたいなもの?」

🩶ももんがパピ:
うん、その通り!
医療を“お金の流れ”として見ると、社会全体のバランスが見えてきます。
医療を守るっていうのは、**「安心の仕組みを未来に残すこと」**なんですね。


🐼パンダ君:「なるほど〜!じゃあ、ぼくたちができることはあるの?」
🐹ハムスターちゃん:「募金とか?それとも…もっと身近なこと?」

🩶ももんがパピ:
いい質問です。
私たち一人ひとりができることは小さいけれど、積み重ねれば大きいです。
たとえば――

  • 不要不急の受診を減らす
  • “かかりつけ医”を持って医療資源を上手に使う
  • 医療や保険制度の仕組みに関心を持つ

「医療を大切にする意識」が、未来の医療を救うことにつながります。


💬ももんがパピまとめ:
病院の赤字4倍というニュースは、“お医者さんの経営問題”に見えて、実はわたしたちの暮らしそのものの問題です。
電気も水道も、病院も、「あって当たり前」ではありません。
シンプルにわかるように言うなら、

「安心のインフラをどう守るか」
が、いま日本が抱える一番大きな問いなのです。

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🧾引用元

また、本記事の引用元は以下になっております。
・タイトル:日医 25年病院緊急経営調査 経常利益の赤字額4倍増 施設あたり△1億640万円 危機的状況を訴え
・URL:https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=79153&ex251023e