💸もし入院したらいくらかかるの?知らないと7万円損するかもしれない「高額療養費制度」超やさしい解説

🕒 読了目安:5分


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🧠「入院したら100万円」って本当?

「もし入院したら、100万円くらい請求されるのかな……?」

そんな不安を、あなたも一度は抱いたことがありませんか?

でも実は、日本には“医療費の天井”を守ってくれる制度があるんです。
その名も 高額療養費制度

この制度を使えば、たとえ80万円の医療費がかかっても、
自己負担は8万円ちょっとで済むこともあります。

知らないだけで“払いすぎ”てしまう人、多数。
今回は、制度の仕組みと、ありがちな「損しがちケース」まで、カメくんの冒険とともにやさしく解説します。


🐢1|たとえ話でわかる「限度額」ってなに?

ある日、カメくんは風邪が悪化して入院。
「治療費80万円」と言われて仰天!

でも受付の人がこう言います。

「大丈夫、カメくん。高額療養費制度があるから、君の収入だと8万円ちょっとでいいんだよ」

つまり制度を使えば、払うのは“上限まで”でOK。残りはあとから戻ってくる仕組みなんです。

🟢 まとめ:高額療養費制度は、“カメくんを助ける医療費ストッパー”!


📘2|高額療養費制度って、そもそも何?

公的医療保険に入っている人なら、誰でも対象。

1ヶ月の医療費が一定の金額を超えたときに、その超過分があとから払い戻される制度です。

✅ 医療費が80万円かかっても → 実際の自己負担は8万円ちょっとになる

しかも、収入に応じて“自己負担の限度額”が決まっているという、ありがたい仕組みです。


💵3|年収別「自己負担の限度額」をわかりやすく

所得区分年収の目安自己負担の上限(月額)
ア(高所得層)約1,160万円以上約25万円+α
イ(上位所得層)約770~1,160万円約17万円+α
ウ(中間層)約370~770万円約8万円+α
エ(低所得層)~約370万円約5.7万円
オ(非課税世帯)住民税非課税約3.5万円

💡「+α」ってなに?

これは医療費全体が高額な場合に、一定以上の金額に対して1%を追加負担する制度です。

🔸たとえば:

  • 医療費:80万円
  • 所得区分ウ(年収600万円)

➡ 基本の上限:8万円+(80万円−26万7千円)×1% = 約8万5,300円

✅ つまり、80万円の請求が来ても、約8.5万円で済む!

🧠 イメージ:医療費という水に、フタ(限度額)をする制度。水があふれない安心感。


💳4|リアルな負担額シミュレーション

ケース医療費年収自己負担
Aさん(会社員)80万円600万円(ウ)約85,400円
Bさん(自営業)120万円900万円(イ)約18万円+α
Cさん(無職)40万円非課税世帯(オ)35,400円

📝5|申請のしかたと「やらかし注意」ポイント

✅ 方法①:事前申請(おすすめ!)

  • 健康保険組合に「限度額適用認定証」を申請(ネットや郵送)
  • 病院で提示 → 窓口での支払いが“最初から上限まで”に!

✅ 方法②:あとから申請(払い戻し)

  • 全額いったん支払う → 約2〜3ヶ月後に還付

🧨6|知らないと損!な3つの落とし穴

❗ケース①:認定証なしで10万円支払い → 忘れて申請しなかった!

→ 本来戻るはずの7万円、永久にサヨナラ。

❗ケース②:通院費・家族分を合算できたのにバラバラ対応

→ 条件を満たせば「同じ月の同一世帯分」はまとめられる!

❗ケース③:1泊だけど月またぎ → 限度額リセットで2回分支払い!

→ 1月31日入院〜2月10日退院 → 1月・2月で別カウント。

🧠 これって“1日しか使ってないのに、2日分チケット取られた”ような損!


📌7|制度を使いこなすコツ

  • ✅ 健康保険証と一緒に認定証も常備
  • ✅ 月をまたぐ長期入院は注意(できれば月初入院)
  • ✅ 家族の分も「合算できるか」確認する

🛡8|将来への備えに

医療費は、突然やってくる“見えない出費”。
でもこの制度を知っていれば、最悪の金額が“見える”ようになります。

💬 「見える保険」=不安を“数字”でコントロールできる安心感。


🎁まとめ|病気は防げない。でも、パニックは防げる!

  • 制度を知っているだけで、数万円〜数十万円の違いが出る
  • 家計の不安を“数字で制御”できるのが、高額療養費制度のすごいところ

✅ 「知らなかった…」をなくすことが、家族を守るはじめの一歩です!





📚最後に:おすすめ図書


💰ライフプランと医療費の関係を考えたい人へ

『本当の自由を手に入れる お金の大学』著:両@リベ大学長

医療費も「見えない固定費」のひとつ。家計の守りを固めるための医療費戦略が自然に身につきます。高額療養費制度の「使いどころ」も見えてきます。

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🧠制度と社会保障をロジカルに理解したい人へ

『はじめての社会保障〔第22版〕: 福祉を学ぶ人へ』 著:椋野 美智子,田中 耕太郎

『はじめての社会保障〔第22版〕: 福祉を学ぶ人へ』は、社会保障制度の基本構造や考え方を、最新の法改正に対応しながら、初学者にもわかりやすく解説した定番テキストです

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👨‍👩‍👧‍👦家族のために備えたい人へ

『親の介護で自滅しない選択』著:太田差惠子

医療費・介護費の“ダブルパンチ”に備えるには、感情と制度の両方を理解することが必要。まさにブログ後半のケース③に直結する一冊。

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🔍制度と行動経済学をつなげて考えたい人へ

『予想どおりに不合理』著:ダン・アリエリー

「申請すれば戻る」とわかっていても、なぜ人は放置するのか? ケース①のような“損する選択”を行動経済学で読み解く良書です。

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