【医療×お金】薬局が“経費圧縮”に挑む理由|地域医薬品の絞り込みで何が変わる?
🐼ヘルスケアとお金に関わる難しいことをシンプルに解説します
おはようございます☀️ももんがパピです。今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。
Contents
🩷今日のテーマに込めた想い
今日のテーマは、「薬局が経費を圧縮しないとやっていけない現実」と、「地域医薬品集(フォーミュラリー)」という取り組みについてです。
最近、薬局が「薬を減らす」「在庫を減らす」「経費を見直す」といった話題を耳にすることが増えました。
「薬局って、薬を出すところなのに、薬を減らすってどういうこと?」と思う方もいるでしょう。
実はこれ、日本の医療を守るための“新しい仕組みづくり”なんです。
背景には、人口減少・薬価引き下げ・医療費の増大・地方の薬局経営の厳しさなど、いくつもの課題があります。
つまり、薬局も「もう昔のやり方では続かない」時代になっているんです。
それを象徴するような発言をしたのが、日本薬剤師会の岩月会長。
「物に関する経費を圧縮していかなければ薬局はやっていけない」と語りました。
このニュースを通して、「地域医薬品を絞る=悪いこと」ではなく、
「地域の医療を守るための合理化」として理解できるように、
今日はパンダ君とハムスターちゃんと一緒に、やさしく紐解いていきましょう🐼🐹
✅3つの要点
✅①「薬を減らす=ムダをなくす」という考え方
薬局には何百種類もの薬が並んでいます。でも実際に地域でよく使われている薬はごく一部。
使われない薬を置いておくと、賞味期限切れや在庫過多で経費が増える原因になります。
だから「地域で本当に必要な薬だけを絞って管理しよう」というのが「地域医薬品集」の考え方です。
✅②「医療の仕組み」と「現場の安心」をつなぐ取り組み
地域で使う薬を決めて共有することで、医師・薬剤師・卸(おろし)業者が同じ情報を持てるようになります。
たとえばA病院とBクリニックで同じ薬を扱えば、患者さんも薬局も安心。
「地域医薬品集」は、医療の連携と安心の“橋渡し”になる仕組みなんです。
✅③未来へつながる“持続可能な薬局経営”への第一歩
人口が減る地域では、薬局も減っていきます。
でも「必要な薬だけをそろえる」ことで無駄なコストを減らし、薬局を守ることができます。
これは“地域の医療を続けるための選択”。経費削減=悪ではなく、“生き残りの知恵”なのです。
💬メディマネブログ本文
こんなニュースをわかりやすく解説します
2025年11月6日のニュースです。
日本薬剤師会の岩月進会長が、日本医薬品卸売業連合会のセミナーで、
「経費を圧縮しないと薬局はやっていけない」と強調しました。
岩月会長は、「地域にある薬を見える化し、よく使われる上位3〜4種類を共有して、地域医薬品集をつくる」構想を明らかにしました。
つまり、「地域の薬をみんなで選んで共有しよう」という動きです。
背景には、
・薬の価格が年々下がっている(薬価改定)
・地方の人口減で患者さんが減っている
・薬の返品や在庫が経営を圧迫している
という、薬局経営のリアルな課題があります。
🐼パンダ君とハムスターちゃんの会話で学ぼう!
🐹ハムスターちゃん:「パンダ君、薬局ってどこも似たように薬をいっぱい置いてるよね?あれ全部売れてるの?」
🐼パンダ君:「実はね、そうでもないんだ。売れ残って賞味期限切れになる薬も多いんだよ。しかも、1つ1つ仕入れるだけでお金がかかるんだ。」
🐹:「えっ!? 薬って、置いておくだけでもお金かかるの?」
🐼:「うん、冷蔵庫で保管する薬もあるし、棚も広いし、管理する人件費もかかる。だから岩月会長は言ってたんだ。“物に関する経費を圧縮しないと薬局はやっていけない”って。」
🐹:「じゃあ薬を減らすって、患者さんが困らないの?」
🐼:「そこが大事なポイント!“地域医薬品集”っていうのは、減らすというより“よく使う薬を共有する”って考え方なんだ。たとえば風邪薬でも、A町ではこの3種類がよく使われてるとかね。」
🐹:「なるほど! 地域でそろえれば、みんなで助け合えるってことか!」
🐼:「そうそう! しかもお医者さんも『どの薬を出せば近くの薬局にあるか』わかるから、患者さんが“薬がなくてまた来てください”って言われることも減るんだ。」
🩺医療現場のムダをなくす“フォーミュラリー”とは?
岩月会長が提案する「地域医薬品集」は、専門的には「地域フォーミュラリー」と呼ばれます。
もともとはアメリカやヨーロッパで始まった考え方で、「限られた医療資源をどうやって有効に使うか」を目的としています。
・同じ効果の薬が10種類あっても、地域でよく使う3種類に絞る
・薬剤師会が主導して、医師や病院、薬局が情報を共有する
・患者にとっても、処方された薬が確実に手に入る
つまり、**「ムダを減らして、医療の安心を増やす」**という取り組みなのです。
💰“経費を圧縮”は悪ではなく、医療を守る手段
薬局にとっての経費とは、「薬の仕入れ」「保管」「返品」など。
薬価が下がって利益が減る中で、在庫を減らすのは当然の流れです。
岩月会長の「経費を圧縮しないとやっていけない」という発言は、
単なる“節約”ではなく、「持続可能な地域医療をどう作るか」というメッセージです。
🏥厚労省も“返品問題”にメス
同じセミナーで、厚生労働省の安中課長も、「中抜け返品」などの不適切な返品が多いことを問題視しました。
卸業者が構築しているデータベースの試験運用では、70件の返品のうち約半数が“中抜け返品”──つまり、
「薬を少しだけ使って残りを返品する」ケースだったそうです。
これは「薬を無駄に仕入れない」動きと表裏一体の問題です。
返品が減れば、卸業者も薬局もムダなコストを削減できます。
安中課長は「実態が見えれば、注意喚起も検討する」と語っています。
🌱これからの薬局の役割は、“地域の医療をマネジメントすること”
薬を“売る場所”から、“医療を守る拠点”へ。
薬剤師さんたちは今、単なる薬の専門家ではなく、地域医療のコーディネーターになろうとしています。
「どの薬を選ぶか」「どれだけ在庫を持つか」「どうやって連携するか」──
これらを地域単位で決める時代が、すぐそこまで来ています。
🐹:「パンダ君、薬局もいろいろ大変なんだね…。」
🐼:「そうだね。でも、無駄を減らして、みんなが必要な薬をちゃんと届けるっていう“仕組み改革”は、すごく前向きなことだよ。」
🐹:「薬を減らす=医療を守る。なんか逆説的だけど、すごく納得した!」
🐼:「うん。医療もお金も、使い方を見直す時代なんだね🐼💊」
💡まとめ
・薬局は、薬を減らすことで“ムダな経費”を減らしている
・地域フォーミュラリー(医薬品集)は、安心と効率を両立する仕組み
・経費圧縮は、地域医療を続けるための“前向きな改革”
また、本記事の引用元は以下になっております。
・タイトル:日薬・岩月会長 「経費圧縮しないと薬局やっていけない」 地域の医薬品の実態把握、品目絞り込みに意欲
・URL:https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=79246&ex251106e

