「医師の時給が最低賃金以下?診療報酬10%引き上げ要求に見る“地域医療崩壊”の現実」
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🐼ヘルスケアとお金に関わる難しいことをシンプルに解説します
おはようございます☀️ももんがパピです。
今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。
🩷今日のテーマに込めた想い
今日のテーマは、「医師たちが“診療報酬を10%以上引き上げてほしい”と訴えた集会」についてです。
──「私の時給は最低賃金以下」。
この言葉を、あなたはどう感じますか?
お医者さんって、お金持ちのイメージがありますよね。
でも現実は、都市部と地方ではまったく違います。特に地方の診療所は、患者さんの数が減り、物価は上がり、光熱費や薬代も値上がり…。
そんな中でも「患者さんのために」と診療を続けてきた結果、赤字が続く医療機関が増えています。
「医療がなくなる」と言われても、ピンと来ないかもしれません。
でもそれは、“近くに病院がなくなる”ということ。
“救急車が遠くなる”ということ。
つまり、地域の命を守る最後の砦が消えるということなんです。
だからこそ今日は、医師たちの訴えを通して、
「診療報酬の仕組み」「医療の経済」「地域を守るお金の流れ」
を、パンダ君とハムスターちゃんと一緒に、シンプルに解いていきましょう。
✅3つの要点
✅① 医師も“最低賃金以下”になる現実
病院や診療所の経営は、もう限界に近づいています。
厚生労働省のデータによると、全国の病院の約半分が赤字。
経常利益率(もうけの割合)はマイナス0.2%に転落しています。
ある医師はこう言いました。
「近年の物価上昇と点数引き下げの中で、職員の給与を上げないと他の産業に流れてしまう。だから自分の給与を削って支払っている」
医療従事者の献身は尊いけれど、それを“前提”にしてはいけません。
命を守る人の仕事が、最低賃金以下では──社会が持たないのです。
✅② 地域医療は“採算ライン”で支えられている
病院や診療所は、パン屋さんやカフェのように値段を決められません。
すべての医療行為は「診療報酬」という公定価格で決まっています。
例えば、風邪を診るときの「初診料」は全国一律。
どんなに薬や光熱費が上がっても、「値上げ」はできません。
だから物価が上がれば上がるほど、病院の経営は苦しくなります。
地方の診療所では、「毎月マイナスの帳簿を見ながら、どこまで続けられるか」と悩む先生も多いのです。
そして、その結果──
医療の撤退 → 医療過疎化 → 高齢者の通院困難 → さらに健康悪化。
まるでドミノ倒しのように、地域の安心が失われていくのです。
✅③ 医療を「コスト」でなく「投資」として見る視点を
「診療報酬を上げる=国の出費が増える」と思うかもしれません。
でも、それは**“支出”ではなく“社会への投資”**です。
医療を維持すれば、病気の早期発見や在宅医療が進み、長期的には介護費や入院費を抑えられます。
つまり、“医療への適正投資”は、将来の医療費削減につながるのです。
短期の支出をケチって、地域医療が崩壊すれば、結局は国全体が高くつく──
それを防ぐための議論が、今、まさに始まっています。
🏥メディマネブログ本文
こんなニュースをわかりやすく解説します
2025年10月30日、東京都内で開かれた「地域医療をまもろう!診療報酬の大幅引き上げを求める大集会」。
主催は全国保険医団体連合会(保団連)。
全国から530人の医師・歯科医師・医療従事者が集まり、診療報酬の「10%以上の引き上げ」を訴えました。
集会のスローガンは、「医療を守るための診療報酬引き上げ」。
彼らは声をそろえてこう言いました。
「このままでは、地域の医療機関がつぶれてしまう」
🐼パンダ君と🐹ハムスターちゃんの会話
🐹「パンダ君、医者の時給が最低賃金以下って、本当なの?信じられないよ!」
🐼「うん、ニュースにもあったけど、本当にそういう現場があるんだ。地方では患者数も減って、経費も上がって、もうギリギリでやってるところが多いんだよ」
🐹「でも医療費って高いじゃない?病院も儲かってると思ってた…」
🐼「実はね、患者さんが払う自己負担って全体の3割くらいなんだ。残りの7割は国と保険者が出してる。つまり、診療報酬を決める“国の価格設定”次第で、病院の収入が決まっちゃうんだ」
🐹「えっ、それってパン屋さんが『あんパンの値段を国に決められてる』みたいなもんじゃない?」
🐼「そうそう!そして小麦も電気も上がってるのに、値段だけ据え置き。だから利益が減っていくんだよ」
🐹「それは厳しいね…。でも診療報酬を上げたら、患者の負担も上がるんじゃないの?」
🐼「実はそうでもないんだ。診療報酬を上げても、国の保険料や補助金で調整する仕組みだから、直接の自己負担が上がるわけじゃない。もちろん財源の問題はあるけどね」
🐹「なるほど!じゃあ“医療を守るための投資”ってことか」
🐼「うん。たとえば医療が崩壊すると、風邪がこじれて入院が増えたり、救急搬送が遠くなって死亡率が上がったりする。それって、結局もっと大きな社会的損失につながるんだ」
🐹「命の値段って、そういう意味でもあるんだね…」
🐼「そう。今回の集会で医師たちは“10%以上の引き上げ”を求めた。これは単なる“お金くれ”じゃなくて、“地域を守るために必要な最低限”という意味なんだ」
🐹「政治家も来てたんでしょ?」
🐼「うん。与野党から何人も来てた。自民党の瀬戸隆一議員は『公定価格をしっかり上げたい』って言ってたし、野党の芳賀議員は『ボーナスも出せない医療機関がある』って発言してた。現場の声がようやく政治に届き始めた感じだね」
🐹「でも、医療って難しいね。お金と命が、こんなに密接につながってるなんて」
🐼「本当にそう。だから“医療費を削る”って聞いたときは、“命のコストを削る”って意味だって考えた方がいいんだ」
🐹「うーん…。でも、パンダ君、国のお財布も厳しいんでしょ?」
🐼「そうだね。だからこそ、“医療をコストではなく投資として見る”発想が大切なんだよ。健康な人が増えれば、働ける人も増えるし、税収も上がる。医療は経済の“支え”なんだ」
🐹「医療が元気だと、社会も元気になるってことか!」
🐼「そう! 医療を支えることは、回り回って“自分の安心”を守ることなんだよ」
💬最後に──「医療を守る」ということ
「診療報酬を上げる」──一見、医師たちの利益の話に見えるかもしれません。
でも本質は違います。
それは、地域で暮らす私たちが、安心して病院に行ける社会を守るということ。
小児科がなくなれば、子どもを診てもらえない。
夜間診療が減れば、救急車の行き先がなくなる。
──その現実が、もう目の前まで来ています。
医療従事者を“支える仕組み”を整えることは、私たちの未来を守ることでもあります。
そして、そのための第一歩が「診療報酬の適正化」なのです。
📚引用元
また、本記事の引用元は以下になっております。
・タイトル:「『私の時給は最低賃金以下』医師らが診療報酬“10%以上”の大幅引き上げ求め集会 経営難による地域医療“崩壊”の危機を訴える」
・URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/d3de968200317afc43478b44c4c4d77c93bdbaec

