「インフレの時代に、薬だけ値下げ?日本の“薬価ルール”の不思議」
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「特許期間中の薬価維持」──イノベーションと国民負担のあいだでゆれる薬価制度改革
🐼ヘルスケアとお金に関わる難しいことをシンプルに解説します
おはようございます☀️ももんがパピです。今日もヘルスケアやお金に関するニュースをわかりやすく解説して、読者の皆様方のヘルスリテラシー向上にお役に立てれば幸いです。
🩷今日のテーマに込めた想い
今日取り上げるのは、「特許期間中の薬価を維持する」という官民協議会の新しい方針です。
薬の値段(薬価)って、なんだか遠い話に思えますよね。でも実は、私たちが病院で払うお金にも、国の財政にも、そして未来の新しい薬の開発にも直結する大切なテーマなんです。
今回の議論は、製薬会社が「新しい薬を開発するための投資を回収しやすくする」ために、特許が切れるまで薬価を下げないようにする──という流れ。一方で、「医療費の負担が増えるのでは?」という声もあります。
つまり、国として「イノベーションへの投資」と「国民の医療費負担」、どちらをどのくらい優先するか、という“バランスの話”なんです。
今日は、そんな“難しいけど大事な話”を、パンダ君とハムスターちゃんと一緒に、生活者の目線でやさしくひもといていきましょう。
✅① 薬の値段はどう決まるの?──「薬価」は国が決める“公定価格”
私たちが薬局で買う薬の多くは、実は「市場価格」ではなく「国が決めた価格」で売られています。
この“薬価”は、定期的に見直され、安くなることもあります。でも、製薬会社からすれば、せっかく苦労して作った新薬の価格が早く下がると、研究費が回収しづらくなるのです。
今回の方針は、そんな状況を変えようという試みなんです。
✅② 費用対効果の議論──「高くても価値がある薬」ってどう判断する?
「費用対効果評価」という言葉、ニュースで聞いたことありますか?
つまり「高いけど、それだけの効果がある薬なのか?」をデータで判断しよう、という考え方。
ただ、この制度が“薬価引き下げの道具”になっているという批判もあります。今回の議論でも、業界と有識者の意見が分かれ、“両論併記”という形に。
結局、「命の価値をどう測るのか」という難しい問題が背景にあります。
✅③ 未来の薬づくりのために──「維持」と「見直し」の両立を探る
薬価を維持すれば、企業は安心して新薬開発に投資できます。でも、維持しすぎれば、国の医療費が増える。
大切なのは、“どこでバランスを取るか”。
イノベーションを支えつつ、誰もが必要な薬を適正な価格で手に入れられる──そんな未来の仕組みづくりが求められています。
🩵メディマネブログ本文
こんなニュースをわかりやすく解説します👇
2025年10月29日付のニュースで、厚労省の官民協議会ワーキンググループが「特許期間中の薬価維持」という方針を大筋了承しました。
🐼パンダ君:「ハムスターちゃん、薬の値段が下がらないようにするってニュース見たよ。なんだか薬が高くなるってこと?」
🐹ハムスターちゃん:「うーん、そう聞こえるけど、ちょっと違うんだよ。今回の話は“新しい薬”を作った会社が、研究に使ったお金をちゃんと回収できるようにしよう、っていう考え方なの。」
🐼:「なるほど。たしかに新薬の開発って何年もかかるし、お金もすごくかかるんだもんね。」
🐹:「そうそう。だから特許の間は価格を維持して、その間に研究費を回収してもらう。そして次の薬の研究にも投資してもらう──“好循環”を作るのが狙いなんだよ。」
🐼:「でもさ、国の医療費はどうなるの?高い薬が増えたら、病院の支払いも上がっちゃわない?」
🐹:「そこがまさに議論のポイント!今回の協議会でも、“費用対効果”の考え方をどう取り入れるかで意見が分かれたんだ。」
🐼:「費用対効果?それって“値段に見合う効果があるか”ってこと?」
🐹:「正解!でも、それをどう測るかが難しいの。たとえば100万円の薬でも、その薬で入院が減って働けるようになったら、社会全体ではプラスになることもあるでしょ?」
🐼:「たしかに…。単に“高い”ってだけじゃ決められないんだね。」
🐹:「そうなの。だから業界の人たちは“科学的な検証をしてからにしてほしい”って言ってるし、別の専門家は“経済性も考えるのは合理的だ”って意見。つまり“両論あり”なんだ。」
🐼:「両論って、まさに“白黒つけないグレーゾーン”だね。パンダ的には親近感あるよ。」
🐹:「(笑)でもね、この“グレーをどう扱うか”が日本の薬価制度の未来を左右するの。」
🐼:「あと、ニュースに“ジェネリック”の話もあったけど?」
🐹:「うん、ジェネリック(後発薬)もテーマだったの。品質が高くて安定的に供給できる会社が評価されるようにする方針なんだって。あと、“オーソライズド・ジェネリック(AG)”の扱いを見直そうって話も出てたよ。」
🐼:「AGって、先発メーカーが自分で作るジェネリックのことだよね?」
🐹:「その通り!でも増えすぎると市場が混乱するから、整理が必要なんだって。」
🐼:「なるほど…。じゃあ、新薬を守りながら、ジェネリックも育てるって感じか。」
🐹:「うん、まさに“共存”がキーワード。薬価って、国の財布と企業の未来、そして私たちの健康、全部をつなぐ“橋のような存在”なんだよ。」
🐼:「そう聞くと、薬の値段って“単なるお金の話”じゃないんだね。」
🐹:「そう。命をどう守り、どう支えるか──その“価値の物差し”をどう作るかって話なの。」
🐼:「パンダ、ちょっと真面目に考えちゃったよ。…でもやっぱり、お薬は手が届く値段であってほしいな。」
🐹:「うん。その願いこそ、国も企業も共有してると思うよ。だから、次の制度改正で“みんなが納得できるライン”を探してるんだね。」
🐼:「パンダも応援したい!“シンプルにわかる”薬価の未来、また教えてね!」
🐹:「もちろん!パンダ君、次は“費用対効果ってどうやって測るの?”をテーマにしようか♪」
🐼:「いいね、それ“算数苦手なパンダでもわかる”シリーズにしてよ!」
🐹:「任せて〜!」
📚また、本記事の引用元は以下になっております。
・タイトル:官民協議会WG議論の整理を大筋了承 特許期間中の薬価維持へ 費用対や再算定は両論”一定の合理性”も
・URL:https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=79197&ex251029e

